2025年6月の訓示

剣道上達の道 -四戒の「惑(わく)」

「惑」は、まどうこと、まようことです。どの技をだしたらよいか瞬間の決断がつかなかったら技は中途半端なものになります。まよっていては「先の技」をとることなどおよびもつきません。

この「驚・懼・疑・惑」は技の体得とともに一つずつ消えていきます。相当の稽古を積めば、相手の雰囲気に押されて、「びくびくする」ということが無くなります。それでも、「心の中のおそれ」を克服することは中々困難です。どっしり落ち着いた心がもてるようになるまでに努力を積み重ねていきましょう。しかし、「おそれ」を克服できても試合の最中に「疑いをいだく」ことはあるものです。それにより出足がにぶったり、気合がはいらなかったりするものです。

高段者になっても、この心の動揺はぬぐい切れません。「疑う心」はおそらく一生ついてまわるでしょう。それを乗り越えること、これが「剣道」という競技の真の苦しさと楽しさかもしれません。心の修行は一生の修行です。

次回は「懸待一致」についてです。

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